SSIDとは、無線LANやWi-Fiといった電波を用いた無線通信を行う際に、その電波の発信元となるアクセスポイント(AP)を示す識別名のことです。簡単に言えば、公衆Wi-Fiや店舗のWi-Fiに接続する際に確認できるWi-Fiの名前、という認識で差し支えないでしょう。正しくは「Service Set IDentifier」の略で、最大32文字まで設定できます。総務省のホームページでは、以下のように解説されています。
SSID(エス・エス・アイ・ディ) Service Set Identifier(サービス・セット・アイデンティファイァ)の略。無線LANで特定のコンピュータや通信機器で構成されるネットワークを指定して、接続するためのユニークな識別コードのこと。ESS ID(イー・エス・エス・アイ・ディ)とも呼ばれています。
引用:総務省『国民のための情報セキュリティサイト』
現在、PCやスマートフォンなど多くのデバイスでWi-Fiに繋ぐことができますが、SSIDは殆どの場合デバイス側で自動的に検知し、使用可能なネットワークの名前として表示されます。何らかの不具合で表示されない場合にSSIDを個別入力することもありますが、環境が整っている現代ではSSIDを入力することはごく稀です。
該当のSSIDをタップまたはクリックすると、、パスワードが設定されたWi-Fiの場合は指定のパスワードを入力することで接続可能になります。パスワード入力不要のWi-Fiの場合は、SSIDをタップまたはクリックすれば接続完了です。
どうしてSSIDが必要なのか
SSIDの主な役割は、識別名の名の通り「ネットワークを識別するための指標となること」です。
現代は、公衆Wi-Fiの基地局や店舗・施設が設置しているWi-Fiから、個人のスマートフォンに至るまで、さまざまなものが電波の発信元となりうる社会です。そのため、街中に無数の電波が飛び交っていますし、集合住宅であれば自宅であっても身に覚えのないネットワークが無数に表示されるでしょう。その無数のネットワークの中で自分が接続したいネットワークや、親和性の高いネットワーク(親機⇆子機など)に確実に接続するために、SSIDで接続するネットワークを見分ける(識別する)必要があるのです。
SSIDの中には個人のスマートフォンや悪意のあるネットワークなど、勝手に接続されるとトラブルの元となるようなものも紛れています。紛らわしいSSIDを設定し接続させることで情報を盗むというサイバー犯罪もあるので、特に街中など公共の場所でWi-Fiに接続する際には注意しましょう。
SSIDを識別してWi-Fiに接続する方法
SSIDはデバイスの画面に自動的に表示され、ユーザーは複数のSSIDの中から自分が接続したいものを選んで接続します。そのため、まずは接続するべきSSIDを確認する必要があります。
もし、自宅にプロバイダから支給されたWi-Fiルーターがある場合、端末(親機)本体の裏面などにSSIDが書かれたシールが貼ってあるので、そこからSSIDを確認します。公衆Wi-Fiや店舗のWi-Fiであれば、施設内にWi-Fi接続可能な旨と、SSIDが記載された説明書きが貼り出されていることも多いので、そこから確認しましょう。
SSIDを確認したら、デバイスからWi-Fiに接続する操作を行いましょう。その際に、SSIDを確認する手段はデバイスにより細かく異なり、たとえばパソコンでは、Macなら右上、Windowsなら右下のWi-Fiマークをクリックすると、接続可能なネットワークのSSIDが表示されます。スマートフォンでは、ホーム画面から「設定」を開く→「Wi-Fi」or「ネットワークとインターネット」を開く→「Wi-Fiをオンにする」で接続可能なSSIDが表示されます。
SSIDが表示されたらSSIDをクリックし、パスワードが求められる場合はパスワードを入力します。パスワードは、店舗など施設の場合は壁に張り出されていることが多いです。または、施設のホームページやパンフレット等の冊子に書かれていることもありますので、そこから確認し入力しましょう。
パスワードを入力する以外にも、別途ログイン認証ページにて認証が必要になる場合もあります。ログイン認証が求められる場合はSSIDをクリックするとログイン認証ページに自動的に飛ぶので、会員登録や利用規約の同意ボタンを押すなどして認証を行うことで無事にWi-Fiに接続できます。
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